横浜市港北区の産科・婦人科・母乳外来・助産師外来 よしかた産婦人科監修 女性のための情報サイト

よしかた産婦人科 医院サイト

ロゴ

子宮・卵巣についてのアイコン

子宮・卵巣について子宮がん検診

タイトルの装飾

子宮がん検診

若い女性に急増!子宮頚がんに注意しよう

子宮頚がんは、若い世代の女性がかかる確率が高い病気です。20代の罹患数が増えているものの、検診受診率は低いのが現状です。子宮頚がんは、早期発見と予防が可能ながんです。リスクを減らす方法を把握し、予防しましょう。

若い女性に子宮頸がんが増えている理由

若い女性に子宮頚がんが増えている理由には、初交年齢の低年齢化が挙げられます。子宮頸がんの原因は性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)のため、性交開始が早いほど感染する時期が早まり、若年で発症しやすくなるのです。

また、検診の受診率が低く、予防や早期発見ができていないことも若年化している理由の一つです。子宮頚がんの初期は、自覚症状がほとんどありません。

気づいた時には進行している場合があるため、検診を定期的に受けることが重要です。

子宮がん検診01

子宮頸がんの感染経路

子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)であることがわかっています。このウイルスは、皮膚の表面のどこにでもいますが、性交渉によって感染するため、性体験のある女性の8割が感染します。

感染しても9割以上の人は自然に排除されますが、HPVが排除されず長期にわたって感染が持続することがあります。

持続感染の1〜3割が前がん状態へ、さらにその1割以下が子宮頚がんへ移行します。

子宮頸がんのリスクを減らす方法

子宮頚がんになるリスクを減らす方法は、ワクチン接種と子宮がん検診の二つです。子宮頚がん予防のワクチンは9歳から接種可能で、11〜14歳の女子への接種をおすすめします。HPVワクチンは、がん発症の70%以上を予防できます。

しかし、日本でのワクチンの接種率は1%以下という現状です。子宮頚がんはワクチンで発症リスクを軽減できますので、できれば接種をした方が良いでしょう。しかし、ワクチンだけでは100%予防はできません。ワクチン接種と合わせて、定期的に子宮頚がん検診を受けるように心がけましょう。

子宮がん検診では前がん状態を発見することができ、がんに変化する前に治療を開始できます。そのため子宮がん検診は、がんの予防につながるのです。

子宮がん検診02

若い女性も子宮がんに!リスクや症状を知って早めに受診しよう

若い世代にも増えている子宮がん。子宮がんは検診を受けることで早期発見・早期治療ができます。年齢別のリスクやなりやすい人の特徴、現れる症状を知って早期の受診につなげましょう。

年齢別での子宮がんのリスク

子宮がんは、主に「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2種類があります。この二つは、発生原因やなりやすい年齢、進行の仕方が全く異なります。

子宮頸がんは20〜30代の若い女性にも増えていますが、子宮体がんは40代後半〜60代の年配の方が発症しやすくなっています。

日本では性交開始年齢の若年化によって、20歳代で子宮頸がんになってしまう女性が2000年代から急速に増加しています。

これらのがんは、子宮がん検診での早期発見・早期治療が可能です。健康を守るためにも、定期的に子宮がん検診を受けることをおすすめします。

子宮がん検診03

子宮がんになりやすい人の特徴

子宮がんになりやすい人の特徴は、以下の通りです。こちらでは、子宮頚がんと子宮体がんに分けて、特徴を説明します。

子宮頚がんになりやすい人の特徴
  • セクシャルアクティビティが高い
  • 性交渉の相手が多い
  • 妊娠、出産の回数が多い
  • 喫煙歴がある
子宮体がんになりやすい人の特徴
  • 無月経や排卵異常、不規則な月経など月経に関するトラブルがある
  • 閉経している
  • 妊娠、出産の経験がない
  • 肥満、高血圧、糖尿病などの病歴がある
子宮がん検診04

子宮がんの主な自覚症状

子宮頸がん

初期の子宮頸がんには全く症状がありません。がんが進行すると、以下のような自覚症状が現れますので、早めに産婦人科を受診しましょう。

  • 性交時の出血
  • 月経時以外での不正出血
  • 生理の量が増える
  • ふだんとは違うおりものが増える
子宮体がん

子宮体がんは子宮頸がんと異なり、自覚症状があります。子宮体がんの典型的な症状は出血です。その他にも以下のような症状が現れたら、早めに産婦人科を受診しましょう。

  • 月経時以外での不正出血
  • 排尿痛または排尿困難
  • 性交時の痛み
  • 骨盤の痛み

子宮がん検診の頻度や流れ

子宮がんは、女性特有の病気の一つ。子宮がんを予防するには、定期的な検診が重要です。しかし、どのくらいの頻度で受診すればよいのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。

こちらのページでは、子宮がん検診の頻度や流れについてまとめています。子宮がん検診を受けるのが初めてという方にも分かりやすく説明していますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。

横浜で子宮がん検診を行っている産婦人科をお探しの際は、港北区にある「よしかた産婦人科」へお越しください!土曜予約も可能ですので、平日時間が作れない方にもおすすめです。

子宮がんを予防するには?

子宮がんの一つ、子宮頸がんを予防するためには、定期的に子宮がん検診を受けることが大切です。子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって起こります。

HPVは性交で子宮頚部に感染するので、ワクチンを接種することによって予防可能となります。HPVが子宮頚部の細胞に感染すると、正常な細胞が、異形成というがんの前段階の状態に変化し、上皮内がんから浸潤がんへと進行していくのです。

子宮頸がんは、がん検診によって異形成の段階で発見できるため、がんになる前に治療を開始できます。しかし、若い世代に起こりやすい子宮頸がん検診の受診率は低いのが現状です。子宮頚がんは、がん検診での早期発見・早期治療が可能ですので、若いうちから積極的に子宮頸がん検診を受けましょう。

子宮がん検診05

子宮がん検診の頻度について

子宮がんが進行すると、子宮の切除や摘出が必要になり、妊娠や出産に大きな影響を与えます。しかし、子宮がんは一般的にゆっくりと進行するため、前がん状態から浸潤がんになるには、2~3年かかるといわれています。

そのため子宮がん検診は、1〜2年に1回の頻度で受診するように心がけましょう。

費用は5,000〜10,000円程度で、自治体によっては費用を負担してくれる場合もあるので、下調べして、無料券などが発行されている場合は持参しましょう。

子宮がん検診06

子宮がん検診の流れ

検査の予約

まずは、自治体のホームページなどで子宮がん検診を行っている婦人科を探します。女医を希望する場合や、費用が気になる場合には事前に調べておくことをおすすめします。

問診

問診では月経の周期や異常、妊娠歴などの質問に答えます。忘れやすい最終月経開始日などは、事前にメモしておくと良いです。また、身体の気になる症状やお困りのことがあれば、この時に医師に相談してみましょう。

視診・細胞診

視診・細胞診では、内診台に乗り診察を受けます。視診では、膣鏡で子宮頸部を観察します。細胞診では、ブラシやヘラなどで子宮頸部を優しくこすって細胞を採取します。これで検査は終了です。

検査結果を待つ

医療機関によって異なりますが、おおよそ1~2週間後には検査結果がわかります。異常がある場合には、コルポスコープや組織診で、がんをさらに詳しく検査します。がんの進行の度合いや悪性度によって診断が決まり、それに応じた治療が開始されます。異常がなければ、1年後に再度検診を受けましょう。

子宮がんを早期に見つけるために~知っておきたいことを解説~

子宮は小さな風船のような臓器で、上側のだ円状の部分を体部、下側のすぼまった部分を頸部といい、体部内膜にできる子宮体癌と頸部にできる子宮頸癌の2つに大別されます。

どちらも、内視鏡を使ったり身体に傷をつけたりせずに直接検査できるので、定期的な検診での早期発見率は非常に高くなります。

子宮頸癌と子宮体癌の違い〜実は全然違います〜

発生部位の違いだけではなく、二つの癌は成り立ちも全く違います。頸癌は最近の研究で、HPVというウイルスが原因であることがわかってきました。HPVは多くの種類があって、癌化するハイリスクタイプはほぼわかっています。

そこで最近はHPVのハイリスクタイプがいないかどうかを調べる検査の重要性が高まっています。またHPVに対するワクチンも有効性が証明されており、日本を除く多くの国で広く普及しています。

特に無償接種を早くから進めてきたオーストラリアでは、すでに頸癌の発生率は77%も激減し、2028年には稀な癌になることが確実であると報告されています(Lancet Public Health)。

子宮がん検診07

体癌は別名内膜癌と呼ばれ、生理の出血の大半である子宮内膜が癌化して発生します。ですから生理がきちんときている年齢では極めて稀で、生理が不順になる閉経前後に好発します。閉経前後は更年期障害も出現し大変ですが、不順で予想外の出血などがあれば体癌の検診を受けた方が望ましいです。

子宮がんの進行期と治療〜子宮を取らなければいけないの?〜

がんは進行の程度によってステージ(進行期)分類されており、進行期によって治療が変わります。進んだ癌であれば治療は原則として「子宮摘出」になるのですが、初期であれば局所的治療(レーザー円錐切除など)やホルモン治療で子宮を温存することも可能です。

子宮頸癌については、広汎子宮頸部全摘術のように、本来なら広く子宮を全摘した症例でも妊孕性(妊娠できる能力)を温存する方向になりつつあります。また、腹腔鏡手術やロボット手術なども保険適応になり、身体への侵襲を最小限にして根治を目指す治療も一般的になってきました。

また、化学療法では分子標的薬が子宮がんにも使用できるようになり、進行期が進んでいても治療の選択肢が増えています。

子宮がん検診08

子宮がん以外にも婦人科疾患はあります

がん検診のときに内診や超音波で子宮筋腫が見つかることがあります。子宮筋腫そのものは良性なのですが、ごくごく稀に悪性転化することがありますし、子宮体癌の遠因になる可能性もあります。

また、「最近太ってきた」と思っていたら卵巣がんであった、という症例も少なくはありません。乳がんと卵巣がんはリスク因子が共通することも多く、ご親戚に乳がんや卵巣がんの方がいる場合は一層の注意が必要です。腫瘍マーカー検査なども可能ですので、ご相談いただければと存じます。

また、月経前のイライラや体調不良、頭痛など、これまで「性格でしょう」と片付けられていた症状が、実は病気でありホルモン治療や漢方薬治療で解決することがあります。がん検診の際にご相談いただいて、ご本人が思いもよらなかった解決法をご提示できることもあります。

更年期になると更年期障害だけでなく子宮体癌に気をつけることは大切ですが、実はがん以上に「骨粗鬆症」への備えは大事です。骨密度測定やカルシウム、女性ホルモン、骨代謝マーカーなどの検診も忘れてはいけません。

TOP