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黒船アマゾンの光と影

よしかた産婦人科の井畑です。

スマートフォンの普及とともに、ネットショッピングがとても身近になりました。
楽天市場、Yahoo!などの老舗以外にも、ヨドバシなどの家電系、セブン&アイなどのスーパーコンビニ系など、まさに戦国時代真っ只中です。
そのなかでも最大手といえるのは、amazonと楽天、次点でYahoo!でしょうか。
amazonの利点・欠点についてはネットなどで多数紹介されており、いまさら感が漂いますが簡単にまとめてみます。

<プライム会員はかなりお得>
amazonはもともと全商品送料無料が売りだったのですが、今年の4月から2,000円以下のものについては配送料350円となりました。ところが、プライム会員であれば、これまで通り配送料が無料になり、さらに配送日時指定ができます。
プライム会員になるためには年間3900円の会費(学生は半額)が必要ですので、単純に毎月1個以上頼むのであれば会費と送料が釣り合いますが、それ以外にもプライム会員には利点がかなりあります。

  • プライムビデオが見放題、プライムミュージックも聞き放題
    NetflixやHulu、dビデオなどと同様に、amazonにもオンラインでビデオ(映画やテレビ番組)を配信するサービスがあります。通常は1作あたり300-400円ですが、プライム会員だとその一部を無料で見ることができます。だいたい準新作クラスから無料のものが増えてきます。古い日本の映画などはプライムビデオの充実がすさまじく、「これはレンタルビデオ屋さんがつぶれるんじゃないかな」と思ってしまうくらいの品揃えです。「アマゾン プライムビデオ」で検索してみるとどんな作品が無料で観られるかがわかりますよ。
    Prime musicとプライムラジオも今後の充実が期待できます。
  • 家族もプライム登録できる
    同居の家族も二人まで配送無料になります。家族で一人会員になればいいわけです。
  • タイムセールを30分早く注文できる
    2015年7月に「prime day」として強烈な割引セールをプライム会員限定で行いましたが、そこまでいかなくともamazonではかなり頻繁にタイムセールを実施しています。割引率はまあまあで、欲しい人ならお得ですね、くらいの感じですが、これをプライム会員は開始時間より30分早く注文できるので入手率が高くなります。
  • Kindle Fire が4,000円引き
    Kindle Fireというのはamazon製のAndroid タブレットです。ただし一般のタブレットと違ってamazon専用仕様になっており、少々技を使わなければAndroidタブレットとしては使えません。この値段が格安で、Fire タブレット8GBが8,980円、プライム会員だと4,000円引きの約5,000円で購入できます。購入して使ってみましたが、普通に使う分にはスピードも画質も文句なしで、プライムビデオ専用端末と考えても十分ペイします。

<コンビニ受け取りができる>
通販の一番のネックは受け取りだと思っています。職場で受け取るにしても誰かしらに面倒をかけることになるでしょうし、個人の宅配ボックスもありますがどうにも無用心です。その点コンビニ受け取りは24時間対応になりますし、朝などの忙しそうな時間帯を避けさえすれば気持ちの負担は非常に少なくて済みます。ヤマト運輸のクロネコメンバーズになると通常の宅急便でもコンビニ受け取りに変更できてお勧めなのですが、amazonなら注文の時点で受け取りをローソン、ファミリーマート、ミニストップから選ぶことができます。
ちなみにローソンで受け取るのが一番簡単で、到着メールからバーコードを表示させてそれをレジでみせるだけで受け取ることができます。ファミマの場合14桁くらいの番号を端末に打ち込む手間があり、さらに荷物とともに印刷物を受け取らされるのでお勧めできません。

<amazonクレジットカードが結構お得>
通販の決済はクレジットカードが主流で、代引きにすると手数料が発生することが多いです。たいてい、自社のクレジットカードを発行してそれを使うとポイントが多くもらえたりするのですが、ポイント付与率はたいてい1%で自社以外で使うと0.5%程度のこともあります。
amazonの場合、年会費実質無料のクラシックであってもamazonの買い物で1.5%と悪くない付与率になりますし、ゴールドカードだと2%の付与率になって、さらにプライム会員(年額4,000円)が自動的に付属します。ゴールドの年会費は10,800円ですが、リボ払いにすればこれが半額になります。(リボ払いの月の限度額を数十万円とかにしておけば、普通の使い方なら利子ゼロで年会費だけ半額になる裏技は有名です。詳しくはネットにいくらでも書いてあるので省略します)。あえて問題をあげれば、発行が三井住友カードなので審査が楽天などに比べて厳しいことでしょうか。またカードデザインは好みがわかれるところです。ポイントは申請などしなくても自動的に付与され、使用も簡単です。これは結構重要で、ポイントが5,000くらいたまらないと使えないクレジットカードも多々あります。

<返品が簡単>
ネット通販だと現物を見ずに買うため、到着してから予想と異なっていたり好みと違っていたりすることもあるでしょう。不良品ではなく自分都合の返品であってもアカウントからごく簡単に返品できます。
ただここで気をつけなければいけないのは、「amazon販売のものはきわめて簡単だが、amazonマーケットプレイスだと個々の業者によって異なる」ことです。
実はamazonで並んでいる商品には、amazonがシステムだけを貸している「amazon マーケットプレイス」というタイプが含まれています。実際の商店や企業が販売している例が大半ですが、完全に個人でやっているフリーマーケット的な例もあります。
楽天やYahoo!はこのマーケットプレイス形式のネット販売網なので、「楽天を通じて店のHPに行って買う」意識になりますし、送料や返品なども個々の販売者によって異なっています。どちらの形式がいいかはケースバイケースとしか言いようがありませんが、不良品などのトラブルケースだとamazon販売のありがたさがわかります。

いいことばかり並べましたが、悪い点もあります。

<プライム年会費は確実に値上がりする?>
年額3900円のプライム会費ですが、本家アメリカでは年額99ドル(約10000円)となっています。日本でも段階的に値上がりすることはほぼ確実視されています。プライムビデオやprime musicを切り離して配送だけなら6000円程度にするのではないかとも考えられていますが、いずれにせよ近いうちに年額10000円くらいになるでしょう。そうなるとamazon ゴールドカードの特典がどう変わるかも興味深いところです。

<amazonが安いとも言えない>
amazon販売だと概ね妥当な金額な事が多いのですが、マーケットプレイス販売だとときどき驚くほど高値がつけられていることがあります。ネットで紹介されて急に人気が出た商品などに多いのですが、なんでもamazonで買っているとつい高値で購入してしまいそうになります。きちんと他のサイトでも値段を確認してから買いましょう、というだけのことなんですけど…
今後、amazon一人勝ちの状況になるとamazon販売でもほぼ定価の強気価格設定になってしまう可能性がありますので、勝たせすぎないよう気をつけたいものです。

<amazonは税金を払っていない?>
これもよく言われることですが、日本には倉庫しか置いていないので法人税を払っていないとされています。このためamazon離脱宣言をしている人もいるようですが、じゃあ楽天やYahoo!なら問題ないのかと考えると簡単に結論は出ませんので、一消費者としては便利で安いところを優先するしかないかなと思っています。

<宅配業者との関係>
佐川急便がamazonの取り扱いをやめたのが昨年大きなニュースになりました。実際宅配してくださる方の負担は相当で、佐川撤退以降仕事量が150%になった、みたいな記事を目にしたこともあります。 私個人としては、自宅まで届けてくれることに対する対価はきちんと支払うべきだと思っていますし、今後は宅配以外の受け取り方法が充実してくれることを願っています。(具体的には宅配送料とコンビニ受け取りや営業所受け取りの送料に差をつけるべきだと思っています。)

一人暮らしのお年寄りが近くにスーパーがないので買い物が大変、といったテレビ番組を見た事があります。バブル時代に乱立した郊外のニュータウンで高齢化が進みスーパーが撤退し、みたいな内容ですが、ネットで注文した生鮮食品を宅配してくれるようになると、こういった問題がかなり解決されるかもしれません。そのためにも、宅配というシステムはきちんと対価を払って維持していかなければいけないでしょう。

巨人amazonさんも、税金は払わないにしても宅配してくださる業者さんにはしっかりお金を払ってあげてください。切にお願いいたします。

2016年4月30日

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