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蛍光灯を換えました

よしかた産婦人科の井畑です。

家の洗面台の蛍光灯が少し前からチカチカしはじめ、そろそろ交換かなぁと思っていたら切れてしまいました。取り替えるにあたり色々調べてみましたのでご紹介します。

<蛍光灯は大きく分けて3種類ある>
今回は「直管型」と呼ばれる棒状のものを取り替えましたが、形でいえば3種類どころではなく、丸いものや電球ソケットにとりつける電球型など多種多様です。
蛍光灯が光る原理は、蛍光管の内側に「蛍光物質」と呼ぶ塗料が塗ってあり、そこに電子が当たると光ります。(塗ってある蛍光物質に高品質のものを使ってあるタイプを「3波長型」と呼び、寿命が長く電気代なども少なくて済むのですが、その分蛍光管そのものの値段が高くなります。)

では3種類というのが何かと言いますと、電子を発生させるための部分の違いになります。正しく電子を発生させるには電圧を高めた上でその電圧を安定させる「安定器」というものが必要になりますが、この部分の違いによって、「グロウスターター型」「ラピッドスタート型」「インバーター型」の3つに大別されます。
その他の型もあるにはあるのですが、日本で通常使うものはほぼこの3つのようです。で、問題になるのは、「この3種類それぞれ、使える蛍光管が異なる」ことです。蛍光管を買う前に、種類を確認する必要があるんです。

グロウスターター型はスターター型と言われる事もあるように「グロウランプ」とよばれる小さな「点灯管(スターター)」が必要です。昔の蛍光灯はほとんどこれです。点灯管にも色々あって電子式とかデジタル式とかありますが、点灯スピードや耐久性の違いで基本は一緒です。FL菅という蛍光菅を用いますが、蛍光菅の値段は他のものより安価です。

ラピッドスタート型は点灯管が不要ですぐ点くように改良されたものです。素晴らしい発明なんですが、すぐにインバーター型に取って代わられた印象です。FLR菅という専用の蛍光菅が必要で、FL菅より若干高い印象です。

インバーター型は蛍光灯の最終形ともいえる存在で、インバーターとよばれる回路を用いてチラツキがなく明るい光になります。その分照明器具の値段も高くなってしまいますし、使用する蛍光菅(FHF菅)もそこそこお高いです。

<蛍光灯の光色も3種類ある>
光は明るさだけでなく、色温度という光の区別もあります。温度と言っても実際に温度が高いわけではなく、「その温度の炎の色」を基準にして光の色の違いを表すようです。

具体的には、昼光色 昼白色、電球色の3つで、昼光色>昼白色>電球色の順に、青みがかった色から赤みがかった色になります。この違いは完全に好みですが、一般には赤みがかった方がリラックスできますし、仕事の能率などは青みがかった光の方が良いようです。

<LEDの登場>
世の中の光がどんどんLED化していますが、蛍光灯にもLEDの製品が出ています。もちろん原理が全く違いますから「蛍光灯の形をしたLED」「蛍光管と取り替えられるLED」という製品があるわけです。

LEDの方が一般に省エネルギーで長寿命ですので、電気代が安くなるし取り替えの手間もなくなります。電球型の置き換えとしてLED電球にするのはもう当たり前になっており、性能も値段も年々改善しているようです。

ところが、蛍光灯は電球と違って安定器というものがついていますので、単純に交換すれば良いということにはなりません。

実は蛍光菅を使う照明器具にLED蛍光菅をつける場合、原則として安定器を外す工事が必要になります。グロウスターター型であれば「点灯管を外すだけで工事不要」と宣伝しているLED蛍光菅が多いのですが、安定器を外さない限り省エネの効率が落ちますし、安定器が劣化するとLED蛍光菅そのものは大丈夫でも使えなくなります。

最近では3種類のどのタイプの蛍光灯でも工事不要で使用可能と謳うLED蛍光菅も出てきていますが、本来の省エネ長寿命は工事しなければ得られません。

<最終的には値段で決まるのか>
蛍光灯を取り替えなければならなくなった時、たぶんもっとも正しいのがこれまで通り自宅の方式に沿った蛍光管に取り替える事だと思われます。LED蛍光管に大手メーカーが進出していないのは、単純に照明器具全体を取り替えさせたいからというだけではなく、やはり旧来の蛍光灯にLED蛍光管をつける事による不具合を重視していると考えるべきでしょう。

では配線工事をしてLED蛍光管に換えるのはどうでしょうか。この場合配線工事にかかる費用がいくらなのかが重要ですが、ネットで調べてもなかなか数字が出てきません。工事屋さんでLED蛍光管を買えば工賃としては2000-3,000円で済むようですが、ネットで買って配線工事だけ頼むとなると、まあ言い値ですから出張費込みで、5,000~10,000円請求される可能性も否定はできません。LEDに換える事で減る電気代でLED蛍光管の代金プラス工事費まで賄うのは簡単ではないでしょう。事業所などで一度に何本も工事する場合のみメリットがありそうですが、個人の場合は難しそうです。

配線工事をせずにLED蛍光管に換えるのが一番お金も手間もかかりませんが、安定器が劣化してしまえばそこまでで、LEDに換えるメリットがかなり損なわれます。でも、旧来の蛍光管のままでも安定器の劣化は進むわけですし、普通の蛍光管のままよりはLEDにした方が電気代が少なくなるのも間違いないでしょうから、あとはLED蛍光管の値段がいくらかで決まってきます。

我が家の場合は、試しにこのLED菅を買ってみることにしました。(正直、使ってみたかったというのが一番の理由なんですけどね。)一応日本製で2年保障やPL保証もついているようですし、なにより値段が格安で旧来の蛍光管とそれほど変わりません。
お店によっては、LED蛍光管は4,000-5,000円するところもあります。この製品、安かろう悪かろうの可能性も十分ありますので、お勧めできるのはあくまでLED蛍光管を試してみたい方に限られます。失敗も楽しめる方にお勧めできます。
繰り返しますが、安全重視なら「3波長型のパルック」あたりが一番ですのでお間違えなく。

2週間ほど使用した印象ですが、とりあえず問題なく使えています。点灯も速やかですし光量も悪くありません。昼白色を選んだのですが、昼光色と間違えたのかと思うくらいの眩しさでした。これについてはカバーがかなり古くなっているのでむしろ良かったくらいです。
よく見るとLEDが並んでいるのがわかりますが、実用上は全く問題ないです。 異音や発熱などもなく、安定しています。
LED蛍光灯のさらなる発展を祈ります。

2016年4月7日

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